国際取引のリスク回避策
〜企業信用調査の活用と必要とされる与信管理〜

コファス・サービス・ジャパン株式会社 ジェネラルマネジャー 杉井 淳

TTPP※の引合環境や登録企業情報の信頼性を高めるため、弊社コファス・サービ ス・ジャパンはTTPPと業務提携することになりました。弊社が提供する企業信 用に係る各種サービスを有効に利用いただき、リスク回避に役立てていただき たいと思います。そこで、企業信用調査の活用と必要とされる与信管理を ご説明します。

■コファスグループの提供するソリューション

1.企業信用調査の活用
海外の取引先をチェックするには、まず取引先の情報を入手し、会社の概要 (会社組織、財務状況、取引銀行、主要な取引先等)を把握することが重要で す。会社ホームページがあれば、ある程度は把握することができますが、客観 性と信頼性の高い企業情報を入手するには、専門の企業信用調査機関による企 業信用調査レポート(Business Credit Report Service)があります。

日本企業を調査するならば、帝国データバンクや東京商工リサーチなどの信用 調査機関があります。弊社は世界各国の有力な企業信用調査機関とネットワー クを構築し、全世界の企業についての信用調査レポートをご提供できます。 ただ、海外の信用調査の場合、調査の方法が日本とは違い、情報開示の程度も 様々で、入手できる情報には限界があり、実際に入手できる情報は国・地域に よって異なります。信用調査機関では、サービス紹介のためにレポート見本を 用意していますので、事前に調査項目やその内容を確認されることをお勧めし ます。

一般的な信用調査レポートには、登記情報、株主、社歴、経営陣、業務内容、 財務情報、公的情報、銀行、与信判断等の情報が掲載されています。欧州で は、登記所等の公的機関からの情報収集が中心で、企業インタビューをするこ とはほとんどなく、決算書に基づく、財務データ等の数値とその分析が中心に なります。

一方、アジアでは、90%以上のレポートに決算書が掲載される中国(香港は除 く)、決算書の掲載が望めないインドネシア等、国によって財務データの入手 率は異なります。総じて、財務データが未整備ないし不十分であり、また入手 できるデータの信頼性にも問題があり、これらを補完するために企業インタ ビュー等で入手できた情報をコメントとしてレポートに反映されます。

輸入取引では、商品が届いてから支払いをするのであればまずは大丈夫、何か あれば払わなければ良い。また、輸出取引では、前受けやL/Cであれば、相手 企業の情報や信用度のチェックはしない。−という考えの方が少なくありま せん。

後払いの輸出取引は、無担保でお金を貸しているのと同じですから、相手企業 について取引前に信用調査等が必要ではないでしょうか。また、後払いの輸入 取引や前受けの輸出取引等の有利な取引であっても、自分が把握している相手 企業の情報が正しいかどうか、取引先が実在し信用のおける企業かを事前に確 認することは、後々のリスク回避のためにも必要ではないでしょうか。

例えば、輸出取引で何回かの前受け取引の後、支払条件を後受けに変更した途 端に、支払いが無いということがよくあります。新たな海外調達先が倒産した ために、安定供給が受けられなくなってしまった。後で調べてみると、以前か ら危ない会社だったということもあります。

コファスの信用調査レポートには、評価点や格付けの形で調査対象企業に対す る判断を示しております。取引をする、しないの判断に、信用調査機関による 評価を参考にすることができるかと思います。

2.必要とされる与信管理
取引をすると決めた場合に、どの位の金額までの取引ができるかを判断するの は、非常に難しい問題です。国内の取引先であれば、直接企業訪問することは 可能ですし、調査で詳しい情報も入手できます。しかしながら、会ったことも なく、考え方も文化も違う海外の販売先に対して、いくらまでなら期日に払っ てもらえるかどうかを判断するのは簡単ではありません。与信枠を決めるとい うことは、多くの経験がないと難しいでしょう。

販売先が取引代金を3ヵ月後に払ってくれると信用して取引した場合、これを 販売先に信用を与えることから『与信』と言います。その際に、債権残高が ○○万円までだったら大丈夫という判断を、『○○万円の与信枠を与える』と 言います。“与信管理”とは、この与信枠を管理するということです。債権残 高が○○万円あるということは、仕入先がこの○○万円を必ず払ってくれると 信用していることで、つまりは○○万円の現金を無担保で貸しているのと同じ です。

海外企業の信用調査レポートの中には、与信枠に対する判断が記載されるもの もあります。また、取引先に対する与信枠の判断と提供を専門にしている“取 引信用保険会社”があります。コファスグループ内にはこのような保険会社が あり、欧州では与信管理のトータルサービスのアウトソシング先として、多く の企業に利用されています。

与信枠の設定は、いろいろな方法があり、その考え方も違います。そこに正解 はありません。信用調査会社の示す与信額は、もしその取引先からの支払いに 問題が発生しても、責任は一切発生しませんが、取引信用保険会社の示す与信 額は、もし問題が発生すると、保険契約者に対しては、保険金支払いの対象と なる金額です。与信枠の設定には、高い専門性が必要とされますので、第三者 の専門家の判断を利用するのもリスクの低減には良いかと思います。

企業間の国際取引が増大する中で、取引リスクも高くなってきています。 輸出・入取引の新規開拓や継続される場合、企業信用調査はリスク回避のため の情報源であり、与信管理は不可欠なノウハウでしょう。


<TTPPユーザー限定 コファスのサービス>
 ◆海外企業信用調査: TTPP上で見つけた取引き相手の信頼性を確認したい
  http://www.jetro.go.jp/ttppoas/support/s-1/cofacej.html

 ◆簡易事業調査: TTPP上で自社の信頼性をアピールしたい
  http://www.jetro.go.jp/ttppoas/service/outlinej.html


  ★☆「コファス簡易事業調査利用企業」特集☆★
   すでに「簡易事業調査」サービスを利用されている企業を紹介します。

  http://www.jetro.go.jp/ttpp/JAN.CL06_JAN?start_line=1&id=500000037

  ※ TTPP:日本貿易振興機構(JETRO)が運営する引き合い案件 情報サイト
    (Trade Tie-up Promotion Program)の事。

この記事はTTPP Newsletter Vol.67に掲載された
”TTPPワンポイント・アドバイス”の記事を転載したものです。
詳細はhttp://www.jetro.go.jp/ttppoas/indexj.htmlをご覧ください。

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